世界設定 / ヴェルトフォイア
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◆時代設定
 西暦2793年(28世紀末期)。
 だが、2067年に世界統一されてからは、エスペラント暦と言う暦が使われている。
 西暦2793年=エスペラント暦727年。
 「超能力者」が当たり前のように存在する世界。


●世界情勢
 西暦2067年に世界統一が為されて以来、地球からは国という単位が消滅している。
 その内閣及び行政機関は「国際政府」に寄って為され、各国は12の地区に分かれて管理されている。
 内訳:アメリカ/ラテンアメリカ/オセアニア/欧州/ロシア/アフリカ/中東/アジア/日本/北極/南極/月
 各地区に元々存在していた政府は国際政府の管轄下に置かれ、国際政府から各地区政府へ、各地区政府から各地域へと言う具合に管理体制が敷かれている。この国際政府より各地域に対し一人の割合で監視官が派遣されており、各地区・地域の政治が公平に行われているか判断する。
 国際政府とは別に「世界統一連盟」と言う世界的な組織が存在し、国際政府と同等の権力を持つ組織として認められている(西暦2000年頃に存在していた国連のようなもの)。国際政府より派遣された監視官を、更に監視する役割を持った人間がこの世界統一連盟より派遣されている。


●環境
 西暦1999年以降、酷くなっていた地球温暖化は更に激化した。自然災害が都市を襲い、海面上昇によって飲み込まれた都市も多数存在する。
 都市を沈めないために、政府は「T−ウォール」と呼ばれる巨大な壁を作り出し、重要な都市を守る。
 温暖化のため、平均気温は従来より最低でも5度は上がっていると思われる。


●宇宙
 宇宙進出は当初期待されていた程には進んでいない。月には月面都市(E.S200成立)がありシャトルでの行き来も盛んだが、他の惑星は人類が生活を営む場所としては適さないとされ、採掘場が存在するのみ(採掘者のための基地は用意されているが、長期滞在は不可能。ただし流刑囚は基地内での生活を強制される)。定期便が採掘物の運搬と労働者の輸送を行っている。
 採掘労働者は、一般市民よりも流刑囚が多い。凶悪犯罪者として重刑にあたる他惑星への流刑を下されると、死ぬまで採掘場で働くことになる。


●資源
 天然資源は殆ど枯渇し、現在は大半を太陽系内の惑星からの採掘によって賄っている。採掘で得られる資源はそれ自体を使用するものもあるが、大体が何らかの加工過程を経てでないとエネルギー源には出来ない。加工方法は微生物、物質合成(化学反応)など。
 数百年前にある惑星で、極少量で半永久的に莫大なエネルギー源として利用出来る『フォルチュナ鉱石』が発見されたが、非常に稀少なため、現在は限られた数国でのみ動力源として用いられている。(国家的に有力か、資源が全然採れない国のみ)
『フォルチュナ鉱石』が無い国では、自然力発電および極めて危険性の低い低温原子力発電に頼っている。


●科学・医療分野
 全世界的にバイオテクノロジーと電子工学が発達。
 クローン技術はE.S300頃には完成し、人道的理由で人体の完全なコピーは禁止されている。なお、治療目的での部分クローン(脊髄、内臓、網膜など)についてはその限りではない。
 医療は大幅に進歩している。能力者の出現によって過去の殺人ウィルスのワクチンは精製されたが、新たなウイルスが続々と現れるためイタチごっこ状態になっている。能力者は軽度の病気、一般的なウイルスへの抵抗力が強い代わりに、人間が掛からない特殊ウィルスに感染しやすい。
 医者、薬剤師は人間と能力者で別。能力者用の病院のスタッフはすべて普通の人間。例外はウイルス除去が出来るヒーラーで、治療を行う際には結界能力者にシールドを張って貰わなければならない。


●能力者
 E.S500頃能力者(超常能力保持者)が発見されて以来、少しずつ増え始める。
 原因は月面から発生する特殊磁場の影響に寄り、遺伝子が壊されることに寄って発症する「月の息子症候群(Lunar Children Syndrome)」。特殊磁場を受けて遺伝子が壊されるまでには有る一定以上の期間を必要とし、これを発症するのは月面都市で生活していた者、あるいはその子孫にのみである。
 発症者の三割以上に精神異常が見られ、九割以上の者は何らかの「超常能力」を持つようになる。
 軍事利用を理由に人身売買など人間として不当な扱いを受けるが、自由戦争後には世界的にも認められ、E.S.727現在、存在する割合は五千人に一人程度。